
夜の演奏会の時には、アンコールを最後まで楽しむために近くのホテルに泊まり、
翌日は都内で開催中の展覧会をはしごして楽しむのがお気に入りのパターン。
まずは、TVで映画『蛍の墓』&ご本人ドキュメンタリーを観た高畑勲さんの展覧会へ、
「高畑勲展 ―‐日本のアニメーションを作った男。」
場所は麻布台ヒルズ、緑多く小川が流れる広大な敷地の中にギャラリーがあります。


今年は高畑勲さんの生誕90 年、そして大きな影響を受けた終戦から80年の節目です。
展覧会は平日日中にも拘らず様々な年代の多くの人が訪れていて人気ですね☆
1960年代の『太陽の王子 ホルスの大冒険』から、70年代の『アルプスの少女ハイジ』
『赤毛のアン』、そして80年代以降の『火垂るの墓』と遺作『かぐや姫の物語』まで。
大量の手描き資料には映画への熱い思いが溢れ、圧倒的リアリティーが生まれ、
一番驚いたのは『かぐや姫…』わずか2秒のシーンに手描き原画が52枚!!
高畑さんはリアルな背景の前で動く人がベタ塗りなのが気に入らなかったそうです。
だってアニメだからそこは仕方ないですよね・・・と思うのですが・・・
膨大な手描き資料の最後に遺品として3点のストップウォッチが展示されていて、
秒単位に拘るお仕事だったのだなとその大変さと熱い思いに深く感じ入りました。
ランチはカフェが「高畑勲展」特別メニューを出していたのでそれを♪


ジブリアニメ・映画に出てくる食べ物はどれも美味しそうですが、特に「ハイジ」の
おじいさんがパンに溶かしたチーズを垂らしてハイジが美味しそうに食べるシーン。
子どもの頃に夢中になって見ていた「ハイジ」、これがとても食べてみたかったのです♡
私はチーズが嫌いで一口も食べられなかったのですが、TVでこのシーンを見た後、
溶けたチーズだけは食べられるようになったので感謝を込めて、
「山の上のランチセット」チーズたっぷりのライ麦パンとミルクスープ、美味しい♪
心もお腹も満たされて、その後は上野に移動して東京国立博物館で開催中の
特別展覧会『江戸☆大奥 Ōoku : Women of Power in Edo Castle』へ、
午後なら空いているだろうと思ったのにすごい人出!会期終了まで間近ですからね。



第1会場に入るとTVドラマ「大奥」で使われた衣装や太鼓橋の向こうに江戸城が、
あれ、これは前の展覧会「蔦屋重三郎」展と同じセット?! SDGsですね。笑
江戸15代の将軍と奥方様方、側室方、大奥の方々…と説明もたくさんあったのですが、
歴史を一つ一つ確認しながら先へ進むには大変過ぎ!江戸城内文化を楽しむことに♪
一番驚いたのは、本丸御殿の60%6000坪を大奥が占め1000~3000人以上もいたこと!
本丸の設計図が展示されていましたが、その部屋数は600もあったそうです。
女性だけの社会で階級制になっており、とんでもない組織だったのだなと思いました。
この中で将軍の寵愛を受けるのは、確率的にも特別なことだったのでしょう。
豪華なお着物や、漆塗りの調度品、お輿入れの際の大行列、日常の過ごし方等々、
どれも興味深く、楽しく、江戸時代の城内文化の色々を知りました。
最後の方では、大奥で上演された歌舞伎で使われた衣装が展示されて撮影可でした。


1日5回お召し変え、城の中に劇場を作ったマリーアントワネットと同じようです。
2つの展覧会で感じたのは、アナログ作業の素晴らしさ、ち密さ、人間味です。
高畑さんの手書き文字の分量、着物刺繡や螺鈿の細やかさ、人の存在を強く感じます。
この2日間、特に木曜日は都内のあちこちで災害レベルの大変な豪雨でしたが、
雨雲レーダーと列車運行ダイヤとをにらめっこして照らし合わせて乗る電車を考え、
都内では2日間一度も傘を差さずに済みました♪
やっぱり晴れ女? ブルーベリー園に発揮しちゃダメ!